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<反地球シリーズ>
ゴルの虜囚
ジョン・ノーマン
ゴルの虜囚
ジョン・ノーマン
1. 焼印(4)
数日後、希望どおり2つのモデルエージェンシーで、ほんの形式的な面接を受けました。疑いなくモデルにふさわしい、きれいな女性が大勢いました。数千万の人口で、美人を見つけること自体は難しくはありません。だからこのような競争社会では、特に未経験者は抜きん出た美しさや魅力、身のこなしで最初のチャンスが決まるのです。わたしの場合そうでした。もちろん、実力を伴って成功したと思っています。もっとも、その必要はなかったのですけれど。
数週間も続けられなかったけれど、モデルとしてのキャリアは楽しかったです。服を楽しみ、きれいに着こなしました。つらいときも疲れているときも、喜んでポーズを取りました。カメラマンや芸術家はぶっきらぼうなときもあるけれど、知性的でウィットに富んでいて、とてもプロフェッショナルです。ある人は一度わたしをビッチと呼んだので、笑ってしまいました。仕事は多忙でした。
いちばん稼げる仕事は名の知れた会社の水着の新作発表のモデルで、会社の名前は、そんなことはこの話をする目的と関係ないわね。
でもその仕事はやりませんでした。
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