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<反地球シリーズ>
ゴルの虜囚
ジョン・ノーマン
ゴルの虜囚
ジョン・ノーマン
4. 奴隷のカプセル(3)
他の男たちが、ハッチの開いた大きい船の近くに停めたトラックから、若干大きめの四角い箱を、丁寧にでもなく運び始めました。
わたしは半開きになったハンドバッグを、右手に掴んでいました。吐きそうだわ。
背の高い男がわたしの左手を取り、腕時計を外しました。
「これはおまえには必要なくなる」
そう言って、別の男に腕時計を手渡しました。
5時42分。
男たちがトラックの荷物を降ろし、船の開いたハッチの近くに置いた大きな木箱の脇の留め金を外し始めました。
恐怖に引きつってその光景を見ました。
それぞれの箱は、紐と留め金で厳重に締められていて、中に輪が付いていて、女性が一人ずつ入っていました。それぞれが服を脱がされ、それぞれが意識を失い、それぞれがさるぐつわをされ、それぞれが首輪をされていました。
男たちは女性のさるぐつわと首輪を外して解放してから、鉄の足かせらしきものに左足をつないでいました。
そして意識のないまま、船の中に運ばれていました。
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