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<反地球シリーズ>
ゴルの虜囚
ジョン・ノーマン
ゴルの虜囚
ジョン・ノーマン
3. 絹の紐(9)
パイプをくわえた男が、新聞の上からこちらを見上げました。あいつらの一味?心臓が止まりそうでした。男は新聞に目を戻しました。アパートの駐車場には、ロビーを通らずに行こう。通りから駐車場に入ろう。
わたしが出て行くのにあわせ、ドアマンが自分の帽子に手をやったので、微笑を返しました。
外の道路に出ると、どんなに暑い夜か実感しました。
ふとブラウスの襟に手を触れると、下から金属の輪の感触がしました。
男が通りすがりにこちらを見ました。
知ってるの?わたしの首に金属の輪が付いているって、わかったの?
バカバカしい。身震いして首をふりました。
頭を後ろに傾け、アパートの駐車場の入り口に向かう道路の歩道を、大急ぎで下って行きました。
暑い夜でした。とても、暑い。
男がわたしが歩いて行くのをじろじろと見るので、急いで通り過ぎました。
数フィート行って振り返ると、まだ見ていました。
追い払おうとして、冷たく蔑んだように一瞥をくれてやりました。
でも男は目をそらさなくて、怖くなりました。わたしは顔を背けて急いで立ち去りました。なんで追い払えなかったの?なんであの男は目をそらさないの?なんで顔を背けないの?なんで恥ずかしそうな顔して、ばつが悪そうに、急いで顔をあっちに向けないわけ?あの男はそうしなかったわ。ずっとわたしを見てたわ。太ももにしるしがあるって知ってるの?感づいたの?あのしるしが、今までのわたしと何か微妙に違う人間にしてしまったの?あのしるしが、この世界の女とわたしを隔ててしまったの?わたしはもう男を追い払うことができないの?男を追い払うことができないって、どういうこと?この小さいしるしがわたしをどうしたの?突然自分が無力に感じて、なんだか突然、生まれて初めて自分は傷つきやすい、本質的には女なんだって感じました。よろめいて歩きました。
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訳者の言い訳と解説
最後、「よろめいて歩きました。」
I stumbled on.
実際につまづくことと、人生でのつまづきをかけている、
と思うのだが、うまく訳せないので保留。
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