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<反地球シリーズ>
ゴルの虜囚
ジョン・ノーマン
ゴルの虜囚
ジョン・ノーマン
3. 絹の紐(4)
気が遠くなってゆきました。
男はわたしに向かってかがみこみ、眉間にタバコの煙を吹きかけました。
惨めに顔を背けると、
「欲しいでしょう?」
わたしは首を振りました。イヤ、イヤ!
男はわたしのあごを掴んで彼のほうを向かせたので、また顔を突き合せなければなりませんでした。
獰猛に見上げると、
「君は何をされるのか知りませんよね、可愛いメス犬ちゃん」
と男が言いました。
「君は生まれて初めて、君があるべき姿になり、そしてそう扱われるのに値するだけの扱いをされるんですよ」
この男が何を言っているのか、さっぱりわかりません。
意識が薄れ始めました。男はもう一度ゆっくりじわじわとわたしのほうにかがみ、タバコの煙を眉間に吹きかけました。
目が沁みて、息も絶え絶えになりました。顔をつかまれたまま、背けることもできません。弱々しく縛(いまし)めに抵抗し、意識を保とうとしました。
「そうだ、あばずれちゃん」男が囁きました。「君はそのために腹ばいと懇願をするんだよ」
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訳者の言い訳と解説
小さい男は穏やかでありつつ、
ねちっこいキャラになるようなセリフまわしにしたんだけど、
雰囲気は出てるかな?
ノーマンはwildlyって言葉が好きらしく、
何度も出てきすぎてやりにくい^^;
bitchとかslutって、意外とぴったりくる日本語がない・・・・・・。
クソアマとかあばずれ女、なんて言葉使う日本人見たことないし。
これぞ!という表現をご存知のかたは教えてください^^
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