<反地球シリーズ>
ゴルの虜囚
ジョン・ノーマン
8. ローラの北での出来事(22)
わたしはユートとラナと一緒に女の籠から連れてこられ、門の内側でひざまずいていました。
お腹が空きました。もう夕暮れ時です。
「いつ食べられるの?」 とユートにたずねました。
「ご主人様たちの後だよ。喜ばせられたらね」 とユートは衛兵たちのことを言いました。
「喜ばせられたら?」
「わたしはいつだって食べさせてもらえるの」 とラナは言いました。
「怖がらなくても大丈夫。エリ=ノ=アはホワイト・シルクなんだし!」 とユートは笑っています。
わたしはうつむきました。
「エリ=ノ=アは喜ばせられるよ。あたしたちみんなやれる。どうしてあたしたちが選ばれたと思ってるの?」 ユートが励ましてくれました。
「食事の列に並んでおくべきだったと思うんだけど」
「それで、ぶたれるわけ?」 とラナが訊ねました。
「そうじゃなくて」 わたしは混乱していました。
「ひもじい娘はより良く給仕するものである」 そう言ってユートは笑いました。「心配しなくても大丈夫だってば。気に入ってもらえれば、食べ物を抛ってくれるから」
「そんな」
苛立ちを覚えました。地球のパークアベニューのエレノア・ブリントンが、ご主人様を喜ばせたらという条件付で、動物のごとく餌を抛られて平気でいるなんて。
「娘たち!」 と声がとどろきました。
顔が嬉しさで赤くなりました。わたしたちは飛び跳ねて立ち上がりました。衛兵たちが迎えに来たのです!
門の鍵が開けられました。
「外に出ろ」 と、リーダーが言いました。
わたしたちは外に駆け出しました。今夜のご主人様たちに呼ばれていたのです。
門の鍵がまた閉められました。
わたしたちは草の上にひざまずいています。後ろが娘の籠の柵ではないことは、なんて良い気分でしょうか。
3人の衛兵が私たちのところに来ました。彼らのことも、野営をしているあとの2人のことも知っています。わたしのお気に入りの人たちです。わたしは興奮していました。時折、眠りに落ちる前や夢の中で、彼らの腕にいる自分を想像することがありました。どうすることもできないほど力強い腕の中に抱かれる悦びを、思い描くことができました。でもわたしの体の中に引き起こす、単なる白い絹の娘のかすかな変化以上のことは、奴隷娘が自分のご主人様に服従させられる夢のような悦び、ご主人様が望むなら、彼は奴隷娘をすっかり完全に支配し、手も足も出ないほど抗えぬように男のものにし、哀れに泣き、征服され、乞い、屈服する奴隷以外の何者でもなくしてしまう快楽を、本能的に漠然と感じるのみでした。
その衛兵たちは良い人たちです。
一人が草原の向こうのワゴンの間の焚き火を指差しました。
そこは収容所から100ヤード以上向こうで、あたりは暗くなってきています。
衛兵たちは剣帯を外し、短い剣と鞘を左手に、ベルトを右手に持ちました。
「あっ、やだ!」 ユートが笑っています。
「走れ!」 と衛兵が大声で言いました。
ユートとラナは飛び上がって火に向かって駆け出しました。わたしは出遅れてしまい、突然ベルトでヒリつくほど強く、激しくぶたれました。「痛ッ!」悲鳴を上げて飛び上がり、火のほうによろよろしながら走りました。当然、衛兵たちはわたしたちより走るのが早いので、牛飼いのようにそれぞれを追ってきて、わたしたちはゴールに着くまでに何度かこの鞭を感じるのでしょう。
ユートとラナとわたしは、笑いよろけながら、はだしで、抗議の悲鳴をあげ、痛みに叫び、焚き火に向かって暗闇の草原を駆け抜けました。
ユートが最初につき、笑いながら手とひざをつき、頭を地面に下げました。髪がそこで待っていた二人の衛兵のうちの一人のサンダルに触れました。「お仕えさせてくださいませ、ご主人様!」 息を切らしあえぎながらユートは言いました。
ラナはユートにほんの一瞬だけ遅れ、ラナも手とひざをつき、頭を下げました。「お仕えさせてくださいませ、ご主人様!」
わたしはもう一度激痛に襲われてから、ユートとラナのように、手とひざをつき、頭を地面につけました。
「おつ・・・・・・お仕えさせてくださいませ、ご主人様!」
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訳者の言い訳と解説
翻訳が超ヘタクソなところあるね。
ごめん。
1センテンスで75wordsも使わないでほしいよねー。(言い訳)
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