●沢渡三姉妹が山奥のクラシック・ホテルで毎年秋に開催する、豪華なパーティ。
参加者は、姉妹の甥の嫁で美貌の桜子や、次女の娘で女優の瑞穂など、華やかだが何かと噂のある人物ばかり。
不穏な雰囲気のなか、関係者の変死事件が起きる。これは真実なのか、それとも幻か?
巻末に杉江松恋氏による評論とインタビューも収録。
ミステリーなのかな?と思ったら、幻想小説のような、耽美小説のような。
妄想と現実、登場人物たちの記憶が倒錯する世界。
ネタバレになっちゃうから詳しくは書かないけど、
手法としては芥川がやったヤツです。
技法も、ストーリーの流れも、世界観も嫌いじゃないけど、
前回読んだ『ネクロポリス』同様、読後感がすっきりしない!
それと、『ネクロポリス』のときも子供向けの雰囲気があって、
物足りなさを感じるなぁって思ったんだけど、
『夏の名残りの薔薇』もそうでした。
そもそも恩田陸さんって、中学生に人気がある作家なんですね。
どうも恩田さんの作品を読むには、わたしは汚れちまってるようで。。。
彼女の作品を2冊読んでみて、小説としてはとてもおもしろく引き込まれるのだけど、
ちょっとわたしには合わないかな。
関連記事
筆箱: ネクロポリス 恩田 陸
0 コメント:
コメントを投稿