2011/05/03

東大生が選んだ勉強法 東大家庭教師友の会(編著)【Book】

コンセプトは良いと思うのですが、いざ読んでみると、読むのが苦痛でした。
多分、この文章にまとめたライターさんと、わたしの感性が合わないだけだと思います。
文章のテンポがもっさりしてるし、簡単な日本語の誤用がちょっと気になりました。

大人で勉強本をお求めだったら、モチベーション上がりそうな、別の本のほうがお勧めです。
大人になってもなお勉強しようって人は、勉強法って知ってるもんね。

別にわたしは頭が良いわけではないですが、
勉強が極端にできない人って、勉強のやり方がわからないからでできないんですよね。
そういう自覚がある人は、読んでみたら良いんじゃないでしょうか。



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誰か Somebody 宮部みゆき

面白いことは面白かったのですが、 今まで読んだ
宮部みゆき作品の中では、下から一番目に面白かったです。

杉村三郎さんっていうキャラクターが、個人的な秘密を暴いたり、
長々とお説教をすることに、 違和感があると思うのです。

『模倣犯』、『楽園』の前畑滋子さんのような、
“自分の正義を振りかざす知りたがりのおばさん”的な人が、
物語の秘密を暴くためには必要なのだろうけど、
他の手法があるんじゃないかなあ。

それで、『模倣犯』以降の宮部作品がいまいち精彩を欠く理由がわかった気がします。

書きすぎなんじゃなかろうか。
そこまで懇切丁寧に書いて教えてくれなくても、読者はわかるよ。って思うんです。
行間を読んで、頭使って、本に向きあうのが、小説を読む醍醐味ではないかと。

いや、実は、わたし自身はブログを書いていて、読者様のリアクションに、
そこまで書かないとわからないの???って思うことはあるし、
そのリアクションを気にして興ざめなまでに書きすぎてしまうことはある。

でも、宮部女史はプロで地位も確立しているのだから、
頭の悪い読者なんか切り捨ててしまえば良いんだ。

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2011/05/02

死神の精度 伊坂幸太郎

非常にスタイリッシュな作品だ、という印象を持ちました。

この作品は、魔法使いレベル童貞のお兄ちゃんに薦めてもらったので、
じめっとした感じを想像していたのに(笑)

死神は人間にも人間の死にも特別な感情を抱くわけではなく、
ただ淡々と仕事をして、対象の人間の死を可とするか見送るかを決めてゆく。

何と言っても作者の設定の上手さが際立つ作品です。
死神は人間の言語や概念を正確には理解していない。
だから会話が噛み合わなかったりするのだけど、
それゆえに人間の深いところを描写することに成功しています。
伊坂幸太郎は技巧派でもあるんですね。

『フィッシュストーリー』を読んで、
伊坂幸太郎氏は短編は苦手なのかなって思ってたんですけど、
『死神の精度』を読むと、そんなことは全然ないみたいだね。

おもしろいです。お勧め。

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